フェーズ3 フロー設計と本番移行
前回は、OmnisendのセットアップとShopify連携の実務工程をまとめました。
今回はその続きとして、
- Welcomeフローの再設計
- カゴ落ちフローの再設計
- セグメント設計
- SMS導入検討
- 本番移行
という運用設計の部分について整理します。
ツール移行は単なる「システム変更」ではありません。
むしろ重要なのは、
マーケティング設計を見直す機会にできるかどうか
だと感じました。
MailchimpからOmnisendへ移行したことで、
Shopifyとのイベント連携を前提にしたフロー設計が可能になります。
その設計変更についてまとめます。
1. Welcomeフローの再設計
新しいWelcomeフロー
構成:メール1(登録直後)
- ブランド紹介
- クーポンコード
- 人気商品の紹介
目的:購入の最初のきっかけを作る
構成:メール2(1日後)
内容:
- 商品の特徴説明
- サイズ選びのポイント
- レビュー紹介
目的:購入前の不安を減らす
メール3(3日後)
内容:
- ベストセラー商品紹介
- 着用メリット
- SNS紹介
目的:ブランド理解を深める
ポイント
重要なのは、売るメールだけにしないことでした。
初回接触の段階では、「ブランド理解」の方が重要だと考えています。
2. カゴ落ちフローの再設計
カゴ落ちフロー
トリガー:Product added to cart
メール1(1時間後)
内容:
- カート商品表示
- 商品ページリンク
- サイズ案内
目的:
購入忘れ防止
メール2(12時間後)
内容:
- 商品メリット
- レビュー
- 着用イメージ
目的:
購入意思の後押し
メール3(24時間後)
内容:
- 軽いリマインド
- 在庫情報
目的:
最終コンバージョン
ポイント
ここで注意したのは過剰な割引を使わないことです。
カゴ落ちで常に割引を出すと、「待てば安くなる」という顧客行動が生まれるためです。
3. セグメント戦略
基本セグメント
① 初回購入者
条件
Order count = 1
② リピーター
条件
Order count >= 2
③ 90日未購入
条件
Last purchase > 90 days
④ 特定商品購入者
条件
Product tag
Collection
セグメントを作るときの注意点
セグメントを作るときに意識したのは
複雑にしすぎないこと
です。
実務では
- セグメント数が増える
- 管理不能になる
というケースがよくあります。
まずは
シンプルな購買行動ベース
から作るのが安全だと思います。
4. SMS導入の検討
Omnisendの特徴のひとつが
SMSマーケティングです。
ただし今回は、
いきなり本格導入はしませんでした。
理由:
- SMSコスト
- 顧客の受信許可率
- 日本と海外での利用文化の違い
まずは
テスト運用
として
- 限定セグメント
- 小規模配信
で検証予定です。
メールと違い、
SMSは顧客体験に影響しやすいチャネルです。
慎重に導入する方が安全だと思います。
5. 本番移行とMailchimp停止
フロー構築が終わった後に、
いよいよ本番移行を行いました。
実施した手順は以下です。
移行手順
① Mailchimp配信停止
- 自動フロー停止
- ポップアップ停止
② Omnisendフロー開始
- Welcome
- Cart abandonment
③ ポップアップ切り替え
- Optimonk停止
- Shopify用ポップアップ設置
④ 配信監視
初期1週間は
- 開封率
- 配信エラー
- 迷惑メール率
を重点的に確認しました。
フェーズ3で感じたこと
今回の移行作業で強く感じたのは、
ツール移行は「マーケティング設計の見直し」になる
という点です。
Mailchimpの時は、
どちらかというと
メルマガ中心
の設計でした。
Omnisendでは
- Shopifyイベント
- 自動フロー
- セグメント
を前提とした
EC特化型マーケティング
が可能になります。
次の記事では、
- Omnisend料金設計
- コンタクト数課金問題
- SMSコスト試算
- Mailchimp併用の是非
など、
運用コストのリアル
についてまとめる予定です。

